スーツに穴が…修理?買い直し?タイプ別診断

この記事ではこんなお悩みを手助けします
  • スーツのパンツやジャケットに穴が開いてしまったが、勿体無くて捨てれない。
  • 穴が開いたスーツのお直しにかかる金額はどれくらい?
  • 穴が開いたスーツはの使い道
たまに着ようとしたらお気に入りのスーツに穴が。。。

補修して着れるのか?買いなおすしかないのか?そんな判断のお助けになれば幸いです。

自分でお直し屋さんに持っていったことが無い人も、これを見れば相場や金額感は理解してもらえると思います。

まずは自己診断をしてみましょう

修理するか?買いなおすか?3つのパターンに分けるのがオススメです。

①生地と生地の縫い目の部分がほつれて穴が開いたように見える

1番簡単に・お安くお直しができるパターンです!生地と生地の縫い糸がほつれて穴が空いているように見えているだけなら簡単に直せます。お値段も数百円〜千円程度でみておいて大丈夫だと思います。お近くのお直し屋さんに持っていきましょう!裁縫が得意な方でしたら自分で直せてしまう方もいるかもしれませんね!

②縫い目ではないが、目立たない箇所に穴が開いている。

・股下部(お尻ではなく股下)
・パンツの後ろポケット周辺のダメージ破れ
・脇の下部(腕で自然に隠せる範囲)

など、外から見て目立たない場所の補修には「ミシン刺し」という補修方法で対応がおすすめです!穴の大きさにもよりますが、自分の人差し指と親指で作ったワッカ程度なら1000円~2000円程度で済むかと思います。

ミシン刺しとは

破れた個所の裏側から同じ生地(もしくは類似生地)を当て、ミシン針で細かく縫い込む補修方法です。
補修跡は多少残りますが、小さめの穴や目立たない箇所の穴を安価に塞ぐことができるので、一般的によく使われる補修方法です。

③縫い目ではなく、目立つ箇所に穴が開いている。

・ジャケットで隠せないお尻の部分
・ひざ
・ジャケット全般

など目立つ箇所の補修には、補修跡を残したくないものです。補修跡を残さないお直し方法には「かけはぎ」(かけつぎ)というお直しの特殊技術が使われます。非常に高度な技術であり、お値段は張りますし時間も掛かります。たばこ大の穴をふさぐのにも1万円前後はかかります。

かけはぎ(かけつぎ)とは

経糸と横糸を1本づつ入れていき、元の生地と同じ綾を再現する「織り込み式」

共布を使い、穴の周辺の生地に馴染むように埋め込んでいく「刺しこみ式」

大きく2種類の方法が用いられます。

決して安いとは言えないお直し手段ですので、買い替えた方が安いということも往々にして起こりうると思います。それでも直したい大切な1着もあるかと思いますので、その場合は「かけはぎ」ができるお直し屋さんに相談してみてください。

どこに補修に出すのか?

①お直し屋さんに相談

お近くのショッピングセンターなどに入っていることが多いと思います。「ママのリフォーム」・「マジックミシン」などは全国的にも店舗数が多いので聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。アウトレットモールなどで裾上げでお世話になったことがある方も多いはず!

②買ったお店に相談

あくまで「相談」になります。スーツ専門店は独自にお直し屋さんと契約していることがほとんどですので、補修内容によっては個人で持ち込むより安く済む場合があります。但し、あくまで「相談」。販売やサイジングのプロではありますが、お直しのプロではありません。お店からお直し屋さんへ掛け合ってもらうことができるか?を相談する程度に留めましょう。スーツ専門店ではないお店はお直し屋さんと独自契約してませんので、個人でお直し屋さんに持っていきましょう。

③補修専門業者に相談

お直しのみを専門に行うお店もあるようです。お店がお近くにある場合はご相談してみるのも良いかもしれません。

スーツは破れやすいものです

スーツ生地はデニムなどの強度に特化した生地と比較すると耐久性では劣ります。そもそもデニムは採掘の作業着、スーツは貴族の権威を象徴する衣類として進化を遂げたルーツがあり、求められる性能も異なって当然ですよね。

破れの原因はそれぞれですが、主に破れやすいのはヒップから股下部にかけて。座る際にどうしても負荷がかかりますし、歩く時にも右足と左足の内側が擦れて生地が薄くなりやすいのです。そのためどうしてもパンツの方が先にダメになってしまうケースが多いです。

同じ破れ方をしないために、原因を追究しておきましょう

①使用頻度が高すぎる

ウールを含むスーツでしたら週に2回(できれば週に1回)の使用頻度に抑えたいものです。靴と同様ですが1日履いたら2日休ませるくらいの頻度が望ましいです。

初期投資はかかってしまうかもしれませんが、結果的に長く使えて経済的です!

②サイズが合ってない

しゃがんだ瞬間にお尻がビリ!なんて経験された方も少なくないと思います。座る際にはどうしてもお尻に負荷が掛かりますので、あまりにもタイトなサイズ感はお勧めしません。今の着こなし方としても流行ってないですしね。お尻だけキツくなってしまう方は初めから「ヒップだし」というお直しをしてもらうことをおススメします。

「ヒップ出し」とは

スーツにはウエストを伸ばしたり、詰めたりというお直しができます。ウエストを伸ばす工程でシルエットを整形するためにお尻も一緒に伸ばしたり詰めたりするのです。お尻だけがキツイという方はウエストを1CMだけでも出して、お尻回りを伸ばしてもらうよう販売員さんやお直し屋さんに相談してみましょう。

ご自身の持ち物を大切に!

如何だったでしょうか?
破れたり、ダメになったりしたらすぐに捨てていた方が、少しでも修理・補修によって1日でも長く使ってみようと思っていただけたらこの記事を書いた意味があると思っています。

大切に補修しながら使うことで、愛着もまた深まります。穴が開いて眠っているようなお洋服があるようでしたら、一度お直しのご検討をされてみてはいかがでしょうか?